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【錬金術 】 れんきんじゅつ
 錬金術とは永遠の変容を繰り返す精神的な宇宙意志の追及であり、狭義では「銅・鉛・鉄などの卑金属を金・銀に変換したり、不老長寿の秘薬を製造する術」広義では「卑金属を純金へと変成させる過程を通じて、<賢者 (哲学者) の石> (philosoper's stone)を獲得し、錬金術師の精神をより高次の存在へと高める術。…… 西洋では ヘルメス・トトの術とも呼ばれ、地上の不純な状態から天上の完璧な状態へと、 人間の精神変容を促す術です。
練金作業の根本にあるのは、すべてのものは完全な原質の分解によって生じるという思想。 物質界と精神界、宇宙と人間の内部が照応し、さらに男と女、 太陽と月などに象徴されるような双極的対立が遍在すると考えられ、 その対立の解消が目標とされています。
古代エジプトが発祥の地とされていますが、9世紀以降アラビアでアリストテレスの「鉱石・金属論理」をもとに、鉛より遥に変幻自在で変化に富んでいて、精妙な金や銀まで自力で溶かしアマルガムにしてしまうことに目をつけ、水銀が最も聖なる天上のエッセンスとして注目されました。
現在の化学とは根本的に異なる思想と目的に基づいてはいるのですが、結果現代科学を発展させる礎となりました。
そして二十世紀に入ってからも錬金術は存在しています。
 サイクロトロンという科学の最先端の技術を用い、例えばウラン他の原子核を中性子で照射分裂することにより、金をはじめどんな元素でも作り出せるそうです。
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